指圧
指圧とは、文字通り「指で」「圧す」という意味です。 この単純で誰にでも可能な「指で圧す」という治療行為ですが、技術にこだわりにこだわって追求していきますと、とても有効な治療法になるのです。 単に身体のどこでも適当に圧すという事ではなく、しっかりと「効くところ」をとらえ、そこに「有効な圧し方」で圧すという事がその有効性を大きく左右します。 さらには「圧しながらも身体の反応を感じ取る」という事までやって身体を圧していきますと、それはとても有効な治療結果が得られるわけです。
当治療院、ENERGY ROOMでは、指圧の治療技術では2つの効果に重点を置いています。 一つは、患者さんの筋肉を緩める事。 二つ目は、患者さんの身体の「気」のめぐりを良くさせる事、です。
筋肉は筋繊維の束になったものですが、この「束」が、全身のあらゆるところに走り巡って身体の筋肉系統を作り上げています。 いきなり全身の筋肉を全てゆるめるというのは無理があり過ぎます。 治療に際してはまず筋肉の「束」単位に集中して、その「束」をいかに柔らかくするかがポイントとなります。 その「束」の中でも、より重要な「点」を探し、そこに「圧す」という刺激をあたえることにより束全体、すなわち筋肉を、緩める事を試みるのがENERGY ROOMでの指圧治療です。 この「点」は鍼治療で言う経穴(ツボ)の場合もあれば、筋肉の束の中に存在する、筋繊維上の、あるいは筋繊維と筋繊維の間にあるポイントの場合もあります。 いずれにせよ、「束」すなわち筋肉を緩める事ができれば、他の束(筋肉)も緩めて行く事もでき、理論上は全身の筋肉を緩めることがいよいよ視野に入ってきます。
「筋肉を緩める」事を目的にした治療法はたくさん存在しますが、指圧が他の治療と異なる点は何と言っても指先の「一点的」な刺激を身体に与えることにより、「緩み」を引き起こさせるところでしょう。 刺激が一点に集中するポイント刺激であるがゆえ、とても強烈な刺激にも成り得ますが、これがまたとても効果のある刺激にも成り得るのです。
筋肉が緩む事は全身が緩むことにつながり、精神的にも緩むことができ、ストレスから開放される事になります。 この筋肉を緩めるという事が本当に全身、自由自在に行うことができれば、ほとんどの病はなくなるか治りは劇的に早くなり、怪我も実際に激減するという治療理念があります。 ENERGY ROOMではこれは理念を通り越して信念のレベルですが。 身体も心も本当に意思に従って脱力できますと、人間の潜在能力といいますか、本来持っているあらゆるパワーを発揮できる例もいくらでもあります。
二つ目の患者さんの身体の「気」の巡りを良くさせるという事は、筋肉を緩める事により、また経穴(ツボ)に指圧を加えることにより、本来全身を滞りなく流れているべきエネルギーである「気」をできるだけバランス良く全身に巡るように手助けするという事です。 指圧治療後に筋肉の緩みが起こると、ほとんどの患者さんは『血液が巡った!』と感じ、手先や足先などの身体の末梢が温かくなったと感じて頂けます。 さらに敏感でかつご自分の身体の様子に集中している患者さんは、『気が巡った!』と感じる方もいらっしゃいます。 この『気が巡った』という感覚は、なかなか言葉で説明しにくく、科学的や医学的にはもっと説明しにくいものなのですが、その『流れ』というか『巡り』を感じる人は、ちゃんと感じる事ができています。